2019年5月21日火曜日
「人との縁(えん)」 3年 神崎大雅
「人との縁(えん)」
3年 神崎大雅
こんにちは。
今回ブログを担当します、経営学部3年の神崎大雅です。
桜の季節も終わり、青葉が芽吹く季節になってきた。日本には四季があり、春夏秋冬それぞれに素晴らしい景色がある。植物は雪深い冬には土の中でじっと耐え、温かい春に芽を出し、夏に成長し、実りの秋を迎える。
以前読んだ山本周五郎氏のエッセー中に、これらの自然の営みを人間の人生にあてはめ、「人生にも四季があり、好況と不況はつねに付いてまわる」という一節があった。
しかし、自然の四季と人生の四季は大きく異なる所がある。自然の四季は月日の経過とともに「自動的に」季節が移り変わるが人生はそうはいかない。
人生の四季は、強い信念と努力の積み重ねが、苦しく厳しい冬から、努力の結果が芽吹く春へ、小さな芽が成長する夏へ、そして大きな結果と喜びの実りの秋へと移っていく要因となる。山本周五郎氏は「転んでも転んでも起きあがってゆく人を見ると、こちらまで勇気づけられる」と記した。
目先の結果に一喜一憂するのではなく、何があっても前を向いて進む。その勇気の人は、周囲をも明るくしていくのだ。人生の季節を移行する要因は自分自身ということであろう。
しかし、世の中は自分だけで回っているのではない。他者との関わりの中で回っているのだ。
一般的に成功者と言われている人の共通項は2つあるそうだ。それは、『良い人と出会ったこと』と『運が良かったこと』である。運は一人だけのものであるが、縁はお互いのもの。そして、縁を大事にしていると運も良くなる。運が悪い人は縁をおろそかにしており、ないがしろにしている。自分の今日までの成り立ちは全て縁であり、縁が今を作ってくれているというのだ。
思い起こせば、私自身の今までの人生も多くの人と出会い、多くの人に助けられて今がある。
南米アルゼンチンにサッカー留学をした時に、慣れない海外での生活とサッカーで大変お世話になったカルロス。サッカーに人生の全てをかけ、ありったけの情熱と成功への野心を持ってプレーする仲間たちと過ごしたアルゼンチンでの濃密な時間は、私のサッカーの原点になっている。
そして、失意のどん底だった私にサッカーの楽しさを思い出させてくれた木村監督。明治大学で大学サッカーに挑戦したいという気持ちを理解してくれ、明治大学への進学をサポートしてくれた永野監督。私のサッカー人生は、厳しくも愛情を持って指導してくれる人との出会いの連続であった。
自分の経験からも、人の縁とか運とかは偶然のものではないと感じる。常日頃からの自分の生き方が人との縁を作っていくし、その縁が運を呼ぶ。自分自身が組織のために何が出来るかを常に考え、組織に貢献していく。それにより組織に必要とされる人間になれるのだ。
自分の居場所を感じられることが、生きていく上で非常に重要なことだと思う。
季節は自然に巡る。だが人生は、そうはいかない。転んでも転んでも起き上がる「不屈の一念」が、人生の春を呼ぶと信じている。
今、明治大学体育会サッカー部で知り合った監督をはじめスタッフの皆さん、日本一を目指し切磋琢磨している仲間たち。この素晴らしい出会いもまた縁である。この縁を運に変えるために、自分に関わってくれた全ての人に感謝し、残された時間を応援してくれる人たちに恩返しができるように日々挑戦していきたい。
長文を最後まで読んでくださりありがとうございました。
これからも明治大学体育会サッカー部の応援よろしくお願い致します。
【過去の記事】
「弟」 2年 神崎大雅
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